葉山の放射線量は?

 当方の測定結果は平均0.12uSv/hとなっています。これを見て、「そんなに高いの?」「原発事故の影響で葉山も放射線能で汚染されているのでは?」と不安になる方もいらっしゃることと思います。ですが、私の調べたところでは葉山の放射線量は低く、事故前とあまり変わっていないと思います。おそらく測定環境と測定機器の特性によって放射線量が高く表示されているのだと思います。以下、現在までに調べたことです。

・測定機器による違い

 ご近所にシンチレーション式サーベイメーターを持っている方がいらっしゃいました。8月27日に当方のGM管方式のガイガーカウンターと比較させていただいたときの動画をアップします。当方では高い値(0.05~0.15uSv/h)ですが、シンチレーション式では0.03~0.04uSv/hと低い値になっておりホッとしました。しかし、この差は一体どこから来るのでしょう。シンチレーション式とGM管式では図り方がまったく違うようです。そのため、特に低線量においては誤差が生じやすいとのことです。この件に関しては今後、調べていきたいと思います。

・葉山の放射線量は高い?低い?

 機器による違いがありますので比較するならば、当方と同じBlackCatSystems社製のガイガーカウンターで計測された値を見るべきです。世界各地の放射線測定値をGoogle Map上で確認できます。これを見ると葉山の放射線量は世界の中でも日本国内で見ても低いことがわかります。↓は8月21日の様子です。当地は7マイクロレントゲン/時≒0.07μSv/hとなっています。画像をクリックすると最新データを見られます。

・土壌汚染は?

 現在一階で測定していますが二階や地面(土)の上でも変化は見られませんでした。たまに、ガイガーカウンターを芝生の上において「こんなに汚染されている!」といった映像を見かけます。でも、ガイガーカウンターは1m離して測っていると想定して数値を算出していて、汚染されているところに近づけて測ると実際より何十倍も高く表示されることもあるそうです。ところが葉山では地面に置いても変わらないので、地面(土)が汚染されているということはなさそうです。

・ベータ線の影響

 放射性セシウムCs134、Cs137はα線とβ線を出すそうです。当方のようなGM管を使ったガイガーカウンターはベータ線に過敏に反応するらしいのでβ線を遮蔽する実験をしてみました。→β線遮蔽実験

 しかし、ベータ線を遮へいしてもあまり数値は変わりませんでした。ベータ線のために高い数値になっているわけではなさそうです。

・事故前の値と比べて

 福島第一原発の事故前に当地で同じ条件で測ったデータがあればよいのですが、事故をきっかけに測り始めたものなので、5月以前のデータがありません。近隣で事故前から測定しているところのデータをチェックしています。事故直後の3月~4月頃に高い値を示していましたが、今はほぼ元の状態に戻っているようです。

 その一つが横須賀の放射線モニタリングシステムです。参考までに、左下のグラフは3月20日~3月23日のグラフです。大量の放射性物質がフォールアウトしたことが捉えられています。

 同様に東京日野市のナチュラル研究所様の測定値も元に戻っております。右下のグラフは3月15日のグラフです。こちらにも影響がはっきり捉えられています。このページの作成に当たってはこのナチュラル研究所様のサイトを参考にさせていただきました。

  

・まとめ

 公的機関とは測定方法も測定機器も違うようです。測定値が高くて心配かと思いますが、現在の値を基準にして、これより大幅に上昇したら危険と理解していただければと思います。

Presented by Yasushi Morita

Copyright(c) 2013 Sample Inc. All Rights Reserved. Design by http://f-tpl.com